放送禁止用語って無いんです

~テレビから差別表現を考える〜

差別用語を知る3【身体障害】

【体の部位を使った表現】【足切り】【見る目が無い】【手が無い】

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放送で禁止される用語は無い、その前提でいろんな差別用語の意味をまとめます。

マスコミ関係者だけでなく、企業広報などで誤って使用しないように、その背景も語っていきますね。

このまとめは「○○するな!」というものではありません。自分の頭でどうしたらいいのか、考えてもらうためのイチ材料だと思ってください。

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世の子供たちは(といってももう成年扱いになってますが)大学受験の真っただ中ですね。

その際にかつてよく聞いた言葉「足切り」というのがありました。

それは共通テストの成績如何で二次試験に進めないという、厳しい制度のことですが、その言葉は今はほとんど使用されなくなっています。

言いかわった言葉は「二段階選抜」。リアルに足をちょん切るイメージから身体障害者への侮蔑に当たるのではという意見からかと聞いています。

僕が趣味としている市民マラソンでも制限時間に通過できないのを足切りでは無く「関門に引っかかった」とか言うようになってますね。

 

この手(!?)の身体の部分を使用した言葉、すべてがよろしくないと思っている方もいるようですが、これらもまさに使用方法がリアルに体の部位の欠損などにつながるかどうかで判断すべきかと思います。

 

・手が無い・・・「手段」がない
・手が切れる・・・「縁・関係」が切れる
・片手落ち・・・一方だけに「手落ち=落ち度」がある
・足が無い・・・「交通手段」がない
・足を奪う・・・「移動手段」を奪う
・足を使う・・・活発に「動き」回る
・足を延ばす・・・いま来ている所より、「さらに遠くまで」行く
・手取り足取り・・・細かいところにまで「行き届いた世話」をする
・見る目が無い・・・「判断力」がない
・目が無い・・・ 「夢中になって、思慮分別をなくす」ほど好き

 

こう見ると身体の部位そのものが欠損することを言っているのは実は少ないんです。

(これらと比較して、足切りはちょっとイメージは良くない気がしますね)

言葉として出てきたから、例えることすら即NGとするのはやめてみましょう。

自ら考えて表現することで、本当にしてはいけない表現というのが見えてくると思います。